品質管理

基本的な考え方

メディパルグループにおいては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」をはじめとする薬事関連法規を遵守し、安全・安心な医薬品・医療機器等の流通を担うことを社会的使命としています。そのため、医薬品などの入荷から医療機関などへのお届けまで、品質管理の徹底に努めています。

品質管理体制

メディパルグループでは、当社の信頼性統括部が医療用医薬品の卸売事業会社4社における物流の品質管理状況を統括しています。特に物流拠点であるALCにおいては、GDPガイドラインに基づく手法の定着と、継続的な物流品質の向上に向けた取り組みを推進しています。さらに、全国に展開するFLCや支店に対しても、同ガイドラインに基づく組織体制の整備や必要な設備投資を進めるとともに、商品管理・配送担当者を含む担い手への教育を積極的に実施しています。また、物流品質の信頼性向上を目的に、社内関連部門に加え、製薬企業や物流企業などとの連携を強化し、医薬品のさらなる適正流通の実現に向けて取り組んでいます。

※ GDPガイドライン(Good Distribution Practice:医薬品の適正流通):医薬品の適正流通を確保するための手法であり、仕入・保管・供給といった流通経路の管理によって完全性を保持し、偽造医薬品の正規流通経路への流入を防止するための基準

対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
SPLine(株)

品質の確保

メディパルグループは、医薬品・医療機器等の保管および流通上の品質管理について、厚生労働省が定める省令をはじめ、JGSP※1およびJGSP2008に基づき物流関連業務や管理薬剤師業務などの各種マニュアルを作成し、適切な保管体制や流通体制の構築と運用に取り組んできました。さらに、PIC/S※2 GDPを踏まえて改訂されたJGSP GDP国際整合化対応版や厚生労働省から発出されたGDPガイドラインに準拠し、品質マニュアルやSOP(標準業務手順書)の策定、マネジメント体制の整備、GDPレビュー会議における改善提案、ならびに教育活動などを実施しています。
医療用医薬品の卸売事業会社4社のロジスティクス本部などや全てのALCに対して、品質マニュアルおよびSOPに基づく教育訓練や定期的な品質レビューを実施することで、GDP活動の定着と質の向上を図っています。また、2022年度より、これまで物流センターを中心に展開していたGDP活動をFLCおよび支店にも拡大しており、(株)エバルスおよび(株)アトルでは2023年度に活動の定着を確認しています。(株)メディセオにおいても、2024年度よりエリア別にGDP活動の展開を進めています

※1 JGSP(Japanese Good Supplying Practice:医薬品の供給における品質管理と安全管理に関し、保管・出荷・配送の各段階で温度、湿度、日光の影響などによって品質が損なわれないよう、一般社団法人日本医薬品卸売業連合会で設けられた業界内の実践規範。JGSPは医療用医薬品に、JGSP2008は一般用医薬品に適用される。

※2 PIC/S(Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme:医薬品査察協定および医薬品査察共同スキーム)

品質の確保

※ DP-Cool:PIC/S GDPガイドライン準拠の医薬品保冷輸送サービス

対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
SPLine(株)

教育訓練

メディパルグループでは、医薬品等の完全性を保持するため、期首に立案した教育訓練年間計画書に基づき、社員・商品管理担当者・配送担当者を対象に、品質マニュアルおよびSOP(標準業務手順書)に関する研修を計画的かつ継続的に実施しています。研修は、オンライン研修、座学、OJT(On-the-Job Training:職場内研修)など、複数の手法を組み合わせ、役割や習熟度に応じた形で展開しています。

教育訓練の概要

  • 導入時教育訓練
    対象:新規配属者・新任者
    内容:各部署における業務に対応した基礎的な手続きや知識の習得
    時間:約5時間
  • 定期教育訓練
    対象:社員・商品管理・配送担当者
    内容:GDPに関する知識、および医薬品の取扱製品の薬事・供給など、品質管理に関する知識の習得
    時間:10時間以上
対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
SPLine(株)