環境における取り組み

【環境宣言】私たちの美しい地球(ほし)守る責任・つなぐ使命
【環境宣言】私たちの美しい地球(ほし)守る責任・つなぐ使命
温室効果ガス排出量
  • ※1 自社の燃料使用に伴う排出
  • ※2 自社の電力使用に伴う排出

メディパルグループでは、「医療と健康、美」の事業フィールドで卸売業を主たる事業としており、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献しています。加えて、流通を担う企業として温室効果ガス排出量の削減は喫緊の課題と捉え、流通全体の最適化を図り、環境負荷の低減を進めるなど、SDGsの達成に向けた取り組みを推進しています。
環境における取り組みを進めるにあたり、重要課題(マテリアリティ)の1つとして「脱炭素への取り組み」を掲げ、中長期目標として2030年度に温室効果ガス排出量50%削減(2020年度比)、2050年度にカーボンニュートラルを設定しました。目標の達成に向けて、さまざまな取り組みを推進し、地球環境に配慮した流通モデルの構築を目指しています。
なお、昨今、企業の環境への取り組みとして生物多様性への配慮が求められています。当社グループの事業において、現時点では生物多様性への依存・影響は限定的であると考えています。今後も事業と生物多様性との関わりの分析を継続し、状況に応じた適切な開示に取り組みます。

サプライチェーン上の環境負荷(2024年度)

サプライチェーン上の環境負荷(2023年度)
対象会社:
(株)メディパルホールディングスおよび連結子会社

医薬品流通最適化

医療用医薬品等卸売事業において、チェーン展開する調剤薬局やドラッグストアなどのお得意様と協働し、医薬品流通の最適化モデルを構築することで、温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。
具体的には、店舗ごとに最適な医薬品在庫量を分析・管理するとともに、発注・納品・検品といった業務プロセスの見直しにより、配送負荷の軽減や業務の効率化を図り、流通に伴う温室効果ガス排出量の削減につなげています。

流通最適化による温室効果ガス排出量削減の流れ

流通最適化による温室効果ガス排出量削減の流れ
対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル

返品削減

(株)PALTACでは、持続可能な流通サイクルの構築に向けて 、お取引先様と協働で返品削減に取り組んでいます。
化粧品・日用品、一般用医薬品卸売業界の商慣習において発生する返品は、仕分けや配送などの追加コストだけでなく温室効果ガス排出や商品廃棄といった環境負荷も増加させます。返品は、日本の四季や生活者ニーズの変化に応じた商品をいち早く店頭で展開する過程で発生し、販売機会ロスと表・裏の関係にあります。生活者ニーズを満たす売場をつくりつつ(販売機会ロスを発生させない)、返品を削減するためには、流通全体の連携による適正在庫の維持が欠かせません。(株)PALTACは、各店舗の販売や在庫状況、季節品であれば気温に応じた販売指数の変化、商品の改廃情報などを小売業様・メーカー様と早期に連携し、過剰在庫を発生させないよう店舗間移動や発注止めなどの施策を適時的確に実行することで返品削減に取り組んでいます。

返品削減

モーダルシフト

(株)メディセオ、日本石油輸送(株)、日本貨物鉄道(株)、日本フレートライナー(株)の4社による共同プロジェクトにおいて、物流センター間の医薬品輸送におけるモーダルシフトに取り組んでいます。従来の大型トラック輸送に代えて、環境負荷の少ない鉄道コンテナを利用した輸送方式への切り替えを一部エリアで実施し、輸送時の温室効果ガス排出量の削減を図っています。2025年4月からは、新たに首都圏から北海道間の輸送についてもモーダルシフトを開始しました。これらの取り組みを年間換算すると、従来の輸送方法と比較して温室効果ガス排出量を約71%、約446t-CO2削減できる見込みです。

※ モーダルシフト:トラックなど自動車による貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶による輸送へ転換すること

モーダルシフト概要図(埼玉ALC~東北ALC・阪神ALC間)

モーダルシフト概要図

※ ALC(Area Logistics Center):医療用医薬品や医療材料、臨床検査試薬などを扱う高機能物流センター。主に調剤薬局、病院、診療所などに商品を供給

ハイブリッド車・電気自動車の導入

メディパルグループでは、各拠点において、保有車両をハイブリッド車や電気自動車へと順次切り替えることで、自社の燃料使用に伴う温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。
さらに、一部拠点では来訪するメーカーに電気自動車用の充電設備を開放することで、取引先の電気自動車の利用促進にも貢献しています。

ハイブリッド車・電気自動車の導入
対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
東七(株)、
(株)MMコーポレーション、
(株)アステック、
(株)メディスケット、
(株)PALTAC、
MPアグロ(株)、
MP五協フード&ケミカル(株)

環境配慮型商品の開発

(株)PALTACでは、エシカル消費の拡大に向けた新たな取り組みとして、資源循環を促進する素材・商品開発などを行う企業様と協働で、廃棄プラスチックを原材料に使用した環境配慮型商品を開発しました。メーカー様が手がける商品に加え、(株)PALTAC自らも商品開発に携わり、積極的に「生活者の皆様が身近に環境貢献を実現できる付加価値の高い商品」の流通拡大に貢献していきます。

使えば使うほど世界のプラごみを減らせるゴミ袋

使えば使うほど世界のプラごみを減らせるゴミ袋

(株)TBMと共同開発

  • リサイクル素材
  • エコマーク認定取得
  • バージンプラスチックのみでつくられたゴミ袋に代えて、本製品を使用いただくことにより廃プラスチック量を削減

サステナブレラ(つかいすてない傘)

サステナブレラ(つかいすてない傘)

(株)TBM/(株)サエラと共同開発

  • リサイクル素材
  • 石突は安全なフラット設計
  • 風に強く、錆びない「長く使える傘」
    • オールプラスチック設計でリサイクルも可能
    • 骨部分は強化プラスチックを使用
    • 壊れにくい仕様

環境配慮型電力の使用

当社グループでは、一部建屋の屋上に太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーを活用した自家発電を行っています。発電された電力は建屋内で使用し、消費電力の一部を賄うことで温室効果ガス排出量削減に寄与しています。
2024年度には新たに2カ所で導入し、現在稼働している拠点は合計3カ所となりました。また、グループ内の36カ所の建屋においては環境配慮型電力への切り替えを進めており、あわせて非化石証書の調達などにより、電力使用に伴う温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいます。

環境配慮型電力の使用
対象会社:
(株)メディパルホールディングス、
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
(株)MMコーポレーション、
(株)アステック、
(株)PALTAC、
MPアグロ(株)、
MP五協フード&ケミカル(株)

繰り返し使用できる納品箱の使用

当社グループでは、商品輸送において、繰り返し使用可能なプラスチック製のオリコン(折りたたみコンテナ)やトートボックスを活用しており、廃棄物量の削減に加え、温室効果ガス排出量の低減にもつなげています。

オリコン

オリコン

トートボックス

トートボックス

対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
東七(株)、
(株)MMコーポレーション、
(株)アステック、
(株)PALTAC、
MPアグロ(株)

廃棄物適正処理マニュアルを制定

メディパルグループでは、循環型社会形成推進基本法をはじめとする関連法の理念に沿い、廃棄物の削減や適正処理を積極的に推進しています。
医薬品などを廃棄する場合を中心に、廃棄物の処理手順などについてまとめた廃棄物適正処理マニュアルを作成し、マニュアルに基づいた廃棄物処理を適正に行っています。

「廃棄物適正処理マニュアル」を制定
対象会社:
(株)メディセオ、
(株)エバルス、
(株)アトル、
東七(株)、
(株)MMコーポレーション、
(株)メディスケット、
(株)PALTAC

機密書類リサイクルシステムの導入

再生紙のリサイクルを容易にするためにシュレッダーを削減し、機密書類リサイクルシステム(鍵付リサイクルボックス)の導入を推進しています。リサイクルボックスに投入された不要機密書類は、専門業者によって回収され、緩衝材などに再生されています。

機密書類リサイクルシステムの導入
機密書類リサイクルシステムの導入

ダンボール圧縮のリサイクル

メディパルグループの主要な物流センター(ALC、RDC)では、毎日大量に発生するダンボール箱を破材機にて圧縮ダンボールにしています。(圧縮から結束、搬出までを自動化しています。)
キューブ状に圧縮されたダンボールは古紙業者により回収され、トイレットペーパーなどに再生されています。

ダンボール圧縮のリサイクル

(株)PALTAC RDC堺

※ RDC(Regional Distribution Center):化粧品・日用品、一般用医薬品等を扱う大型物流センター。小売業様に商品を供給

対象会社:
(株)メディセオ、
(株)アトル、
(株)PALTAC

環境配慮型パレット包装用フィルムの導入

輸送中の荷崩れを防止するために使用しているパレット包装用フィルムは製造や焼却処分の際に温室効果ガスを排出しています。こうした課題を踏まえ、(株)メディセオでは一部の物流センターにおいて、再生原料を用いた環境配慮型ストレッチフィルムを採用しています。
また、埼玉ALCでは倉庫内で排出される使用済みのストレッチフィルムを廃棄焼却せずに資源として回収して再利用しています。この取り組みにより、廃棄焼却に伴う温室効果ガス排出量を年間で約3t-CO2削減できる見込みです。今後も地球環境へ配慮した資源循環型社会へのさらなる貢献に向けた活動を強化していきます。