サステナビリティ担当取締役メッセージ
メディパルグループにおけるサステナビリティ経営
「医療と健康、美」の流通で人々の健やかな暮らしを支える当社グループは、経営理念に掲げている「流通価値」を高めていくことが私たちのミッションであり、事業活動そのものが持続可能な社会の実現に貢献すると考えています。社会インフラを担う企業グループとして、どんな時も途切れることのない流通を提供していくと同時に、さまざまなヒト・モノ・コトをつなぎ、新たな価値を創出することが重要であると捉えています。そのためにサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を特定し、グループ一丸となってサステナビリティ活動に取り組んでいます。2027メディパル中期ビジョンでは、サステナビリティの視点を織り込み、成長戦略を通じた社会課題の解決につなげています。今後のさらなる推進に向けては、さまざまなステークホルダーとの対話が肝要であり、積極的にその機会を増やし企業価値の向上を目指していきます。
「メディパル カンタービレ※」の取組み
性別・国籍・経歴などにとらわれない多様な価値観を持った人材が意見を出し合い、互いを認め合うことは、自身の成長と会社の発展につながると考え、「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」をマテリアリティの一つとして掲げています。本取組みを従業員にわかりやすく浸透させるために「メディパル カンタービレ」と名付けて社内展開し、具体的には女性管理職によるパネルディスカッションの実施や男性育休取得者の声を発信するなどさまざまな活動を行っています。その結果、一人ひとりが自分事として考える風土が少しずつ広がり、特に2023年度の男性従業員の育児休業取得率は48.1%(対前年比約20%増)となり、着実に意識改革が進んでいます。一方で、管理職に占める女性割合は目標の20%以上に対して8.5%であり、この目標を実現するために、働きやすい職場で多様な人材が活躍できる環境整備に積極的に取り組んでいきます。
※カンタービレとは、音楽用語で「歌うように」という意味です。当社グループでともに働く一人ひとりが、楽譜どおりにただ演奏する(仕事をする)のではなく、健康応援オーケストラの一員として、歌うように、表現豊かな音色を奏でてほしいという思いを込めています。
脱炭素社会実現へ向けて取組みの輪を広げていく
当社グループは、2050年度カーボンニュートラル実現に向け、2030年度までに2020年度比で温室効果ガス排出量50%削減を目標に掲げ、太陽光パネルの設置や電気自動車の導入など環境負荷低減の取組みを行っています。また、環境に対するハード面の投資だけでなく、環境リテラシー向上を目的とした社内イベントも実施しました。その結果、温室効果ガスを基準年度から約11%削減しました。一方で、脱炭素社会を実現するには、サプライチェーン全体を見据えて推進することが不可欠であり、課題と捉えています。今後はScope3の算定精度向上と目標設定に向けて、関係者と連携して脱炭素の取組みの輪を広げていきます。
グループガバナンスの深化
健全で透明性の高い企業経営を実行するためには、適切なガバナンス体制を構築することが必要不可欠です。近年は、事業ポートフォリオを拡大し、多様性に富んだ会社が仲間入りしているため、体制構築の際には、グループ会社の規模や事業内容はもちろんのこと、沿革や風土、経営者の「人となり」なども重要な要素になると考えています。ガバナンス体制の解は一つではないため、お互いを尊重したうえで、各社の実情を考慮しつつ、グループ全体としてのガバナンスの実効性を高めるため、引き続きガバナンス体制強化に向けた検討を進めていきます。
変化を恐れず挑戦し続ける
当社グループは、人々の健康と社会の発展に貢献するために、創業当時から変革を恐れず事業ポートフォリオの拡大に挑戦し続けてきました。サステナビリティ活動も昨年から実行フェーズへと移行し、グループ全社へ取組みが広がってきています。サステナビリティ経営を推進するためには継続が大切です。今後もさまざまなパートナーと協働しながら新しいことにも積極的に挑戦し、「元気と、かがやき」を未来へつないでいきます。