CSR委員会 委員長メッセージ

新たに特定したマテリアリティに注力し
サステナビリティ経営を推進します

株式会社メディパルホールディングス
常務取締役
管理本部長 兼 CSR委員会 委員長
左近 祐史

サステナビリティ推進体制の強化

サステナビリティ経営を推進するために、2021年4月に専門のグループを新設し、サステナビリティを意識した企業活動に取り組んできました。
例を挙げると、当社ではCSR委員会を毎月開催し、今期は主にサステナビリティ方針の策定、中長期目標の設定や当社グループの重要課題(マテリアリティ)の見直しについて活発な議論を行いました。この取組みにより、サステナビリティに対する意識も格段に上がり、サステナビリティ経営の基盤をつくることができました。

メディパルグループのマテリアリティを特定

私自身、現状の経営課題とマテリアリティの関連性について見直す時期にあると感じていました。そこで、社外役員を含めた役職者を対象にアンケートを実施し、当社グループの重要性(優先順位)評価を行い、CSR委員会などを中心にマテリアリティの見直しに向けて議論を重ねました。
その結果、2022年10月に新たなマテリアリティを特定し、とりわけ「新たな価値創造」や「人材育成」を明文化したことで、新中期ビジョンとのつながりを明確にしました。マテリアリティを重要な要素として位置づけ、事業活動を通じて課題を解決し、持続的な成長を図っていきます。
中長期の目標としては、脱炭素への取組み、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、健全で透明性の高い企業経営に関する内容を設定しました。脱炭素への取組みでは、2050年度カーボンニュートラルを目標とし、その実現に向けて2030年度までに2020年度比で温室効果ガス排出量の半減をめざします。ダイバーシティ&インクルージョンの推進では、2030年度までに女性管理職比率20%以上を目標として取り組みます。健全で透明性の高い企業経営では、コンプライアンスに関する研修の拡充や、グループ会社に対応したガバナンス体制の構築に取り組みます。

人的資本こそ持続的な価値創造の源泉

「事業の変革」を打ち出している当社グループにとって、多様性のある人的資本の強化は最重要課題の一つであると認識しています。
課題解決にあたり、女性活躍の「場の創出」が不可欠だと感じています。(株)メディセオでは、女性活躍推進優良企業として「えるぼし認定」の3つ星を取得しました。しかしながら、当社グループ全体の女性管理職割合は7.3%(2022年3月末現在)であり、目標の2030年度に20%以上を達成するためには、ホールディングス主導で抜本的な改革が必要であると考えています。まずは、母数を増やしていくことに加え、女性社員への意識調査をはじめ環境づくりに着手しています。(株)メディセオ、(株)エバルスおよび(株)アトルでは2022年4月にウィメンズコーディネーターという女性営業職を誕生させ、女性診療科領域への学術的な情報提供を中心に活動しています。
また、従業員一人ひとりが明るく、楽しく、前向きに活躍するための登用・育成や人事制度改革などを含めた人材戦略にも注力していきます。ここ数年、キャリア採用も積極的に行っており、事業基盤の強化のみならず、人材開発、新規事業といった専門分野で活躍しています。未来を担う人材を育成するとともに、外部からの招聘にも積極的に取り組んでいます。

コンプライアンス経営の推進

当社グループは、2020年よりコンプライアンスの強化に向け推進体制の整備を図り、経営トップがグループコンプライアンス管掌を担い、率先してコンプライアンス経営を推進しています。
コンプライアンスに関わるリスクは法令違反のみならず、情報漏洩、内部不正などさまざまな局面でリスクが潜在しています。今後、グループガバナンスの観点から、各社に潜むリスクを可視化し、包括的にマネジメントしていくことが重要であると認識し、取組みを進めていきます。