サステナビリティ担当取締役メッセージ
変化を恐れず挑戦し続け
「元気と、かがやき」を未来へつなぐ
株式会社メディパルホールディングス
常務取締役 管理本部長 兼 CSR委員会委員長左近 祐史


メディパルグループは、「医療と健康、美」の領域において、社会に必要不可欠な商品を安定的に供給することで、持続可能な社会の実現に貢献しています。こうした私たちの事業活動そのものが、経済的価値と社会的価値の両立を目指すサステナビリティ経営の実践であり、当社グループの競争力の源泉であり、持続的な成長を支える経営基盤だと考えています。
近年、医療費の増加や人材不足、気候変動といった社会課題が顕在化する中、持続的な成長を実現するためには、従来の事業モデルにとらわれず、社会に新たな価値を提供することが不可欠です。そのためにサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)として6項目を特定し、グループ一丸となって取り組んでいます。このマテリアリティと2027メディパル中期ビジョンを連携させ、サステナビリティ経営をさらに強化していきます。
2024年度のマテリアリティの取り組みのうち、「未来を担う人材の育成」では、未来志向型人材の育成に向けた研修やプログラムを実施しました。経営戦略と連動する人材戦略の基盤を整備することで、持続的な組織成長を支える人材育成システムを構築していきます。
「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」では、国際女性デーに合わせたイベントの開催や理解促進を図る研修の実施、男性育休取得者の体験談を社内イントラで発信するなど、さまざまな活動を行っています。その結果、男性育休取得率が58.9%と前年比で10%以上増加するなど意識改革が進みました。
また、2024年8月に当社グループ共通の「人権方針」を策定し、2025年1月に経営層向けに「人権リスクの影響評価」を実施しました。今後は、このリスクアンケート結果により、現状を把握するとともに、予防や是正の措置を実施していくなど、本方針に基づき人権デュー・ディリジェンスを実行していきます。
「脱炭素への取り組み」においては、新規に太陽光パネルを2カ所の建屋に設置したほか、ハイブリッド車・電気自動車の導入を進めた結果、温室効果ガス排出量が基準年度(2020年度)から約13%削減しました。今後は気候変動が経営に与えるリスクと機会の定量的な開示およびScope3の目標設定が課題です。
当社グループは、創業当時から「変化を恐れず挑戦し続ける」精神を大切にしてきました。サステナビリティ経営は、一過性のものではなく、継続が大切です。「未来へつなごう『元気と、かがやき』」という当社グループのサステナビリティ方針に基づき、従業員一人一人がサステナビリティを自らの業務に落とし込み、当事者意識を持って主体的に行動できるよう啓発していきます。また、株主・投資家・製薬企業・地域社会との双方向の対話を通じて信頼と共創の関係を強化することで、社会課題の解決と企業価値の向上を両立させる取り組みを加速していきます。