成長の源泉
サプライチェーンの全体最適を
実現する物流機能
「医療と健康、美」の事業フィールドで、メーカーと全国の医療機関や調剤薬局、
小売業などを独自開発の高機能物流センターでつなぎ、必要な商品を、必要な回数で、必要な量だけ、効率よく確実にお届けする仕組みを構築しています。
ALCの特長
検品時間の短縮
顧客の時間創出
納品箱のバーコードをスキャンすること(個口スキャン検品*)による検品時間の短縮など、納品精度の高さを活かした物流機能や、PRESUS®*、McHIL®*といったALCと連動した業務サポートシステムによって、お得意様の業務効率化を支えています。
品揃え率
99%以上
20,000品目以上の多種多様な商品を適正に管理するために、出荷実績をベースにした需要予測システムを独自に開発し、品揃え率は99%以上と、品切れがほとんどない状況を実現しています。
超低温物流
-150℃以下
再生医療等製品などに求められる-150℃以下の超低温を含めたさまざまな温度帯に対応した保管·配送システムを開発し、全国どこへでもお届けできる温度帯別物流プラットフォームを構築しています。
*個口スキャン検品:従来の伝票読み上げ方式から、納品箱単体でのバーコードスキャン方式に変更することで、検品時間を短縮する方法
*PRESUS®:Pharmacy Real-time Support System ALCと連動して、需要予測による自動発注や在庫管理などを行うオールインワンのシステム。調剤薬局内の各種業務を支援
*McHIL®:Mediceo Hospital Innovative Logistics ALCの機能とノウハウを病院内の物流に応用したシステム。院内物流業務の効率化を支援
RDCの特長
出荷精度
99.999%
JANおよびITFコードによるスキャン検品、重量検品などにより、ミスが極小な出荷精度を実現し、流通EDIへの対応が可能な高精度システムを導入しています。これにより、出荷のミスをなくすことでスピーディかつムダのない物流を実現しています。
生産性
2倍
「SPAID」導入により、従来と同じ作業人員数で2倍の作業量を処理すること(生産性2倍)が可能となるだけでなく、物流機能強化に加え、危険作業や人への負担の多い作業をロボットに任せることなどにより「人に優しい物流センター」を実現しています。
特許件数
19件(2021年3月末時点)
高生産性とローコストを実現するための物流技術を追求しています。最先端のAIテクノロジーとロボティクスを駆使した新しい物流システムを構築するため、自社での技術開発も進め、特許を取得した機器・システムは19件に上ります。
新規事業の位置づけと優位性
メディパルグループの新規事業は、従来のビジネスインフラの上に成り立っています。全国規模の流通プラットフォームや専門性の高い人材といった当社グループの強みを最大限に活用し、製薬企業、医療機関、医師・医療関係者のニーズに応え、市場を創造しています。2011年に取組みを開始したPFM®(プロジェクト・ファイナンス&マーケティング)、ARによる適正な情報提供、PMS(製造販売後調査)、リアル営業とデジタル融合を図るデジタル事業、海外事業を新規事業と位置づけています。
当社グループの新規事業の優位性は、ポテンシャルのある有望なプロジェクトを初期段階で発掘し、社会的意義とマネタイズが両立できるビジネスモデルを構築する洞察力と実行力にあります。
ARによる適正な情報提供
ARが、医療機関に対し適正な情報を提供し、医薬品の適正使用に貢献しています。また、専門性の高い知識を活かし、大手製薬企業などと情報の提供や収集業務を受託する契約を結んでいます。その他、希少疾病用医薬品や再生医療等製品などの専門性、特殊性を伴う流通にも携わっています。
PFM® プロジェクト・ファイナンス&マーケティング
PFM®とは、製薬企業などの新薬開発に当社が投資し、その上市が実現した後は投資に対するリターンを得る(プロジェクト・ファイナンス)とともに、医療機関への販売・流通(マーケティング)を優先的に行う事業です。
PMS 製造販売後調査
PMSとは、医薬品や医療機器が販売された後に行われる品質、有効性および安全性の確保を図るための調査です。メディパルグループはPMS業務をプロトコールデザインから報告書作成までフルレンジで受託しています。
デジタル事業
優れた技術を持つICT企業と強力なパートナーシップを構築しており、医療機関への情報提供や、患者さんを中心とするヘルスケアのDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
海外事業
事業エリア拡大のため、海外進出の足場づくりを着実に進めています。2009年に中国の医薬品卸に出資を行って以降、海外でのビジネス経験を重ねており、ノウハウも蓄積され、人材も育ってきています。
専門知識を有する人材
(単位:名)
資格名 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 |
---|---|---|---|
MR認定資格※1 | 2,298 | 2,391 | 2,581 |
DMR*認定資格※1 | 344 | 344※2 | 375 |
薬剤師(管理薬剤師含む)※3 | 522 | 513 | 503 |
獣医師※3 | 6 | 7 | 8 |
危険物保安監督者※3 | 42 | 38 | 39 |
- ※1 累計合格者数
- ※2 2020年3月期の資格試験は未実施
- ※3 期末時点での推移
- *DMR:Diagnostics Medical information Representatives 臨床検査薬情報担当者
ARの位置づけ
医療用医薬品等卸売事業では、2009年からMR(医薬情報担当者)認定試験への挑戦を支援する独自の教育プログラムを実施。ARの特長は、MSとしての機動性とMRとしての専門性を兼ね備えていることです。質の高い営業活動を広く行うとともに、新たな価値を創造するビジネスの推進役としての役割も担っています。

薬剤師 医薬品適正使用に貢献するAR輩出を支援
私が所属するAR研修部では、ARの創出からARのスキルアップ・知識向上まで、一貫した教育研修を行っています。ARをめざし、MR認定試験に挑戦するMSに対し、研修講師や資材を作成するうえで、薬剤師として身につけた専門知識を活かし、難しい表現を噛み砕いたわかりやすい表現にすることを心がけています。専門用語や医薬品、各種疾患の理解を深め、基礎知識をスムーズに習得してもらえるよう日々研鑽しています。
これからも医薬品流通を支えつつ、医薬品適正使用の推進により医療に貢献するARを一人でも多く輩出できるよう努めていきたいと思います。

吉田奈緒美
メディパルグループにしかできない画期的なサービスを提供
多様化する社会ニーズに対応していくため、さまざまな分野の企業、医療機関、自治体との協業により、これまでにない新たなビジネスモデルの創造に取り組んでいます。当社グループの持つ製薬企業や医療機関とのネットワークに加え、全国をカバーする流通網や特殊温度帯下での医薬品流通技術などを活用することで、当社グループにしかできない画期的なサービスを生み出しています。
特に、医療・ヘルスケア領域におけるデジタル・ヘルスケア分野では、「リアル」の人によるコミュニケーションと、「デジタル」を介したコミュニケーションを融合することで、医療機関のみならず患者さんや生活者の健康の役に立つサービスを数多く提供しています。
デジタル・ヘルスケア・プラットフォームを構築中 ~リアル営業とデジタルの融合~

主な取組み
優れた技術を持つICT企業と強力なパートナーシップを構築しており、医療機関への情報提供や、患者さんを中心とするヘルスケアのDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
社名 | 取り組み |
---|---|
SBIインベストメント(株) | 2021年にCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンド「MEDIPAL Innovation 投資事業有限責任組合」を共同で設立。同社がこれまでに培ってきたベンチャー企業育成の知見を活かし、メディパルの事業とシナジー効果が見込まれるベンチャー企業への投資を行う。 |
H.U.グループホールディングス(株) | 2020年に医療・ヘルスケア領域における戦略的業務提携。受発注システムや倉庫の共有化、シェアリングロジスティクスの実現を通じて、ESG・SDGsの観点からより環境負荷の少ない事業運営をめざす。また、医療・健康情報の活用や、再生医療分野での事業を探索。 |
三菱倉庫(株) | 2019年に業務提携。市場出荷後から最終需要者までのすべての過程における全体最適な医薬品流通体制の構築をめざす。また、GDP(医薬品の適正流通)に準拠した医薬品保冷配送サービスであるDP-Coolを活用し、厳格な温度管理下での流通プラットフォームを構築。 |
(株)エムティーアイ | 2016年に資本業務提携。同社の運営する女性と医師をつなぐサービス「ルナルナメディコ」や母子手帳アプリ「母子モ」の普及、促進、子会社である(株)カラダメディカの運営する「CARADA オンライン診療」「CARADA 電子薬歴 Solamichi」の普及、促進など。 |
メディカル・データ・ビジョン(株) | 2006年に資本業務提携。同社の子会社である(株)Doctorbookとの共同による医療情報ポータルサイト「ClinicalCloud by MEDIPAL」の運営、制作など。 |
メッセージ
STRATEGY