CSR委員会 委員長メッセージ

コンプライアンスのさらなる徹底と
SDGsの推進に力を注いでいきます。

株式会社メディパルホールディングス
常務取締役管理本部長
CSR委員会委員長

左近 祐史

サステナビリティ推進の成果と課題

この1年を振り返ると、新型コロナウイルス感染症の影響や気候変動問題など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しました。そうした中で、人々の健やかな暮らしを支える企業として、必要なものを、必要な回数で、必要な量だけ安全・安心にお届けするだけでなく、SDGsにつながる事業活動を行ってきました。
一例を挙げると、感染リスクの軽減につながる非接触方式の個口スキャン検品がお得意様からご評価をいただき、導入が進んでいます。環境対策においては、配送回数の最適化を進める中、お得意様のSDGsへのニーズとも合致し、一緒に取り組みたいとのお話をいただいています。また、新型コロナウイルスのワクチンの配送を担っていることで、「この国で、薬を届けるという使命。」という私たちの役割を強く認識をすることができました。
当社グループは、働きやすい環境づくりを経営の重要課題として認識し、従業員の健康維持・増進のためのさまざまな取組みを進めた結果、当社および(株)メディセオが「健康経営優良法人2021」に認定されました。特筆すべきは、一人ひとりの健康リテラシーの向上を図る取組みです。2017年からグループ全体で日本健康マスター検定の受講を促進し、4,068名(2021年3月末現在)が合格しました。従業員にとってライフスタイルや価値観を大切にしながら働くことができる職場環境を築くとともに、心身ともに健やかな生活を送るためのサポートを行っています。
今後の取組みについては、当社グループの6つのマテリアリティ(重要課題)のうち、コンプライアンスはもとより、人権尊重や環境保全などにも注力し、中長期の目標を掲げていきたいと考えています。とりわけ、気候変動の問題はSDGsの中でも極めて重要であり、流通を担う当社グループの事業活動とも密接に関連していることから、CO2排出量の一層の削減に取り組んでいきます。
企業がSDGsを推進するうえで重要なことは、人を想う「利他の心」だと思います。一人ひとりが、持続的な社会の発展に向けて人を想うこころを忘れず、目的を理解して実践することでSDGsの目標達成に近づけるのではないかと強く感じています。

日本健康マスター検定:一般社団法人日本健康生活推進協会が実施している、最新の健康情報に基づく健康リテラシーを学び、資格を取得できる検定制度

コンプライアンスの徹底とコーポレート・ガバナンスの充実

2019年、当社の連結子会社が公正取引委員会による立入り検査を受けました。このことを真摯に受け止め、当社グループの経営トップがグループコンプライアンス管掌に就任し、率先してコンプライアンス経営を推進しています。体制については、取締役会の諮問機関として「コンプライアンス委員会」を設置し、継続的にモニタリングする機能を強化しました。そのほか、各事業会社にコンプライアンス担当責任者をおき、営業部長をコンプライアンスリーダーに任命するなど、営業活動のコンプライアンス意識を高めるための施策を講じています。加えて、経営トップがコンプライアンスを重視する姿勢を明確にした「企業活動指針」を新たに制定し、自ら全国の拠点を行脚しながら、全社員に浸透させることで、遵法精神に則った企業風土を確立し、企業価値の向上をめざしていきます。
また、当社グループが持続的に発展をしていくうえで、豊富な経験や専門性を有する社外役員の存在は非常に大きいと感じています。社外役員の方々と闊達な議論を進めることで、ガバナンスのさらなる充実を図り、企業価値の向上に資する体制整備に努めていきます。