サステナビリティ担当取締役メッセージ

サステナビリティ推進活動の進捗

メディパルグループでは、「医療と健康、美」の流通を支えるという事業活動そのものが持続可能な社会の実現に貢献すると捉え、さまざまなサステナビリティ推進活動に取り組んでいます。経営理念に基づき、持続可能な社会の実現と企業価値の向上にグループ一丸となって取り組むため、2022年10月に「サステナビリティ方針」「重要課題(マテリアリティ)」「中長期目標」を公表し、現在はいよいよ実行段階へと移っています。マテリアリティについては、中長期目標も含めたすべての項目に目標(KPI)を設定し、進捗状況を定期的にCSR委員会で報告するとともに、グループ各社と連携して進めています。
当社グループの中期ビジョンの要諦は、成長戦略とその基盤となる人材戦略および財務戦略です。中でも、人材戦略については専門組織を立ち上げており、今後は事業ポートフォリオのシフトと人材戦略をどう連動させていくかが大変重要であると捉えています。

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

ダイバーシティ&インクルージョンの推進については、2030年度に管理職に占める女性割合20%以上という目標を掲げています。今はまだ8%弱という状況であり、この目標を実現するには、思い切った取組みが必要です。まずは、経営層の意識改革が最重要であると考え、当社グループの取締役を含む経営幹部約100人を対象に、女性活躍推進をメインとしたダイバーシティ&インクルージョンに関するエグゼクティブセミナーを開催しました。そこで得た知見をそれぞれの会社へ持ち帰り、組織的に啓発していく機会をつくりました。また、社外取締役・社外監査役3名を含む5名のパネリストによる当社グループの女性活躍をテーマとしたパネルディスカッションを社内で開催し、従業員一人ひとりの理解度を深めるなど積極的な活動を行っています。当社グループにとってもダイバーシティ&インクルージョンの推進は、創造性豊かな企業文化を醸成するまたとない好機と考えています。「啐啄(そったく)」という言葉にあるように、学ぼうとする者と教え導く者の息を合わせ、一人ひとりのかがやく個性を活かせる企業に育てていきます。

脱炭素への取組み

当社グループは流通を担う企業として、温室効果ガス排出量の削減に注力しています。主な活動は、お得意様と協働して新たな医薬品流通最適化モデルの構築や電気自動車の導入、環境配慮型電力への切り替えなどを実施しています。2030年度までに2020年度比で50%削減、さらには2050年度までにカーボンニュートラルの実現を掲げ、太陽光パネルの設置や電気自動車の充電設備を充実させるなど、迅速に対応します。

ガバナンスの取組み

健全で透明性の高い企業経営を行うためには、グループ全社一律ではなく、会社の規模や事業内容に即して、各社においてガバナンス体制の構築に努めています。また、事業ポートフォリオのシフトに合わせてガバナンスについても深化させていくため、取締役会でさまざまな議論を重ねています。より実効性の高い体制をめざして引き続き検討を進めていきます。

だれもが今日より元気でかがやける未来のために

ここ数年間のサステナビリティ経営を推進する取組みは、形式的なものから実質的な内容へ移行し、当社グループにとって大変意義あるものになりつつあると捉えています。さらなる推進を図るためには、従業員一人ひとりが社会課題に当社グループとしてどのように貢献できるのかを真剣に考え、課題解決に向けて当事者意識を持って主体的に行動することが重要だと考えています。