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2024.08.01
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心と身体の健康維持のために~今すぐできる頭部から首にかけてのストレッチ~
希少疾患の患者さんとそのご家族は、疾患の発症から検査/確定診断、治療、そして日常生活と、困難に直面する機会が多くあります1)。
特に日常的に介護が必要な場合、介護者は大きな負担を抱えることがあります。家族介護者を対象にしたアンケート2)によると、約40%~60%の介護者が精神的・身体的な負担を感じているという調査結果もありますが、これらのストレスや疲労軽減を解決するためのさまざまな方法が世の中では紹介されています。
本記事では、家族介護者の心身の負担に焦点をあて、リラクゼーション効果があるとされるストレッチをご紹介します3)。ご家庭で楽しく簡単にできますので、ぜひお試しください。
ストレッチが心と体の健康に与える影響
筋肉をゆっくり伸ばすストレッチは、筋肉の緊張をゆるめ、血行を促し、心身のリラックスに効果的だと言われています4)。柔軟体操とも呼ばれ、体温を上昇させる効果もあります。
最近の研究では、ストレッチにはリラクゼーション効果もあると言われており、30分程度の全身ストレッチで脳波や自律神経活動に変化が見られました。具体的には、落ちついているときにでるアルファ波の増加や心拍変動の増加、心拍数の低下などが観察され、副交感神経活動が有意に変化することが明らかになっています3)。
今すぐできる上半身ストレッチ
今回、ご紹介するのは頭部から首にかけてのストレッチです。さっそく頭をほぐして心と身体をリラックスしてみましょう。

情報提供元:「Life」2024年4月号より転載







噛みしめ体操(10回が目安)
食べ物を噛むときに使う筋肉を刺激します。誤嚥予防にも役立ちます。
①両手をこめかみに当て、口を大きく開けて「あー」と声を出します。
②口をしっかり閉じて、奥歯を噛みしめながら「んー」と声を出します。
頭皮ゆるめ
頭皮の血行がよくなり、毛髪の健やかな成長を助けます。リラックス効果もあるとされています。
両手の指の腹で小さな円を描くように頭皮をやさしくもみほぐします。位置を変えながら頭皮全体をゆるめます。
8方向ぐるぐる眼トレ
目の周りの上・下直筋や上・下斜筋などを動かします。目の疲れ解消に役立ちます。
顔を正面に向けたまま、黒目を真上、斜め右上、右横、斜め右下、真下……と動かし、その都度「ギュッ」と1秒凝視します。1周したら逆方向も。
頬ふくらまし、すぼめ(5回が目安)
口輪筋や頬筋などの口の周りの筋肉をほぐします。これらは表情筋でもあるので、表情がイキイキとしてきます。
①口を閉じたまま、ほおを大きくふくらませます。
②口を閉じたまま、ほおをしっかりとすぼませます。
のどのばし
寒いと猫背になって呼吸が浅くなりがち。深呼吸をして自律神経を整えましょう。
①背筋を伸ばし、鎖骨の中心で両手を重ね、下方に押さえながらあごを上げ、深呼吸5回。②頭を左に倒して3回深呼吸したら、次に右に倒して深呼吸3回。
首ほぐし(左右2回が目安)
冬の間、体を丸めていたため、首周りの筋肉がカチカチに。そんな人に特におすすめの、首のこり解消体操です。
右手で首の後ろをつかみ、腕は右横に引きながら、頭は左側に倒し、3秒キープ。腕を替えて同様に。
ツボ押し(5回が目安)
耳や耳の周りには頭痛や目の疲れ、首のこりなどに効くツボが集まっています。
①人さし指と中指を耳の後ろに当て、耳を前側に倒して10秒キープ。
②親指と人さし指で上下に折りたたんで10秒キープ。
参考資料
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希少疾患患者さんの困りごとに関する調査. 製薬協.
(https://www.jpma.or.jp/information/industrial_policy/rare_diseases/00.html)(2024年6月12日閲覧)
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市町村・地域包括支援センターによる家族介護者支援マニュアル. 厚生労働省.
(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000307003.pdf)(2024年6月11日閲覧)
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e-ヘルスネット「ストレッチングの効果」. 厚生労働省.
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-006.html)(2024年6月12日閲覧)
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こころの健康 気づきのヒント集. 厚生労働省.
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055195_00004.html)(2024年6月7日閲覧)