女性が生き生きと働く職場へ

ウィメンズコーディネーターがつくる新たな職場環境

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「職場で生き生きと働きたいけれど、女性ならではの健康の問題がハードルになって働きづらい……」。そんなことを悩んでいる方は多いのではないでしょうか?今まさに健康について悩んでいるのに、十分なサポートが受けられず困っている方もいるかもしれませんね。

そこでメディパルグループでは、女性がこれまでよりも、さらに活躍できる環境づくりを目指して、ウィメンズコーディネーターを新設しました。「職場での女性活躍をサポートする環境があることが『社会の当たり前』になってほしい!」という願いを込めて、この取り組みを広げています。

この記事では、働く女性がどんな健康の問題に悩んでいて、私たちウィメンズコーディネーターがこれらの問題とどのように向き合い、活動しているかをお伝えします。

株式会社メディセオ

北海道から関西地方まで事業を展開し、医療用医薬品や医療機器の卸売を中心に行っています。主に医薬品、医療機器、関連資材を取り扱い、効率的な物流システムを通じて医療機関や薬局へ安定的に供給することで地域医療の基盤を支えています。

株式会社エバルス

中国地方を中心に事業を展開し、医薬品の卸売を中心に行っています。主に医療用医薬品や医療関連資材を取り扱い、地域密着型のサービスを提供しながら地域の健康を守り、医療の発展に貢献しています。

株式会社アトル

九州・沖縄地方を中心に事業を展開し、医療用医薬品の卸売を中心に行っています。主に医薬品や医療関連商材を取り扱い、迅速かつ確実な供給体制を整えることで医療機関や薬局のニーズに応え、地域医療を支えています。

目次

働く女性の50%が悩む「女性特有の健康問題」の現状とは?

働く女性にとってちょっとした悩みのタネになるのが、年齢が上がるにつれて出てくる女性ならではの体調の変化や症状ですよね。日々の仕事も頑張りたいけれど、ふと「なんだかしんどいな……」と感じること、ありませんか?

・10代~20代:月経痛、PMSなど
・30代~40代:子宮筋腫、子宮内膜症など
・50代~:肩こり、よく眠れない、動悸、息切れがする、骨粗しょう症など

こうしたカラダの変化は年齢が上がるにつれて、自然と増えていきます。

ある調査*では、働く女性の約半数が「女性ならではの健康の問題で仕事がしづらくなった経験がある」と答えています。特に多いのが「月経不順や月経痛」といった症状で、続いて「PMS」や「更年期の不調」、そして「メンタル面の不調」もよく挙げられました。

こうした女性ならではの症状のことは、職場ではなかなか相談しにくいものですよね。だからこそ、毎日を心地よく過ごすために、自分のカラダのサインに耳を傾けて、少しでも「おかしいな」と感じたら、気軽に相談できる場所を見つけることが大切なのです。

女性が働きやすい職場をつくるために~ウィメンズコーディネーターの挑戦

働く女性の約半数が女性ならではの体調の変化や症状について悩んでいるのに、それに対する取り組みは「他の取り組みよりもまだまだ遅れている」という調査*結果があります。また同じ調査では、女性ならではの健康の問題が理由で、「職場で何らかをあきらめた経験がある」と答えた方は4割を超えるという結果も。

「こうした状況をなんとかしたい!」という思いからメディセオ、エバルス、アトルでは2022年4月に「ウィメンズコーディネーター」を新設しました。ウィメンズコーディネーターとは、産婦人科で処方される医薬品や「予防・診断・治療」などに関する情報を、医療機関へ提供する営業担当者のことです。

ウィメンズコーディネーターのビジョンは「地域の全ライフステージの女性が生き生きと生活できる社会の実現」です。そのためのミッションとして、「女性診療科領域における地域医療コーディネーターとなり、女性の全ライフステージにおける健康を『ささえ・つなぐ』ことに貢献する」を掲げました。

この取り組みでは専任の女性コーディネーターを各エリアに配置し、地域のすべての女性が、毎日健康に過ごせるよう、疾患啓発にも少しずつ取り組んでいます。

ウィメンズコーディネーターが地域の医療機関・自治体・学校・企業などをつなぐ架け橋となって、産婦人科の地域ネットワークをつくろうというチャレンジもしています!

「月経困難症で毎月ツライ」「不妊症の悩みを誰にも相談できない」「更年期の症状が気になり始めた」など、女性を悩ませる健康の問題は尽きないもの……。

ウィメンズコーディネーターは、こうしたことで悩んでいる女性が産婦人科医に気軽に相談できるような社会・環境づくりを目指しています。

社会全体で理解を深めるために~一般の方も巻き込む新アプローチを開始

メディパルグループは、これまでも産婦人科医へ情報提供をしてきましたが、一般の方に直接アプローチしたことはまだありませんでした。

「もっと広く情報を発信していかなければ、多くの人に女性ならではの症状について理解してもらえない!」

女性ならではのことで悩んでいる方の多さと、それに対する取り組みがまだまだ足りていないということを受け、メディパルグループはこうした考えをもつようになりました。

そこで、ウィメンズコーディネーターを新設するときに、一般の方に対する情報の発信にチャレンジすることにしたのです。ゼロからのスタートでしたが、地域の方や学校へ情報の発信をして、取り組みはどんどん広がっていきました。

すべての女性が活躍できる環境を作るために

ウィメンズコーディネーターは、すべての女性が生き生きと生活できる社会を実現するための活動を広げています。

産婦人科への情報提供

MR認定試験に合格したウィメンズコーディネーターが、産婦人科の「予防・診断・治療等」について情報の提供をしています。

ウィメンズコーディネーターのチームは、全員が女性。月経や出産、育児など女性特有の経験をしている女性だからこそできる情報提供活動もあり、男性の訪問を制限している医療機関への活動がしやすいというメリットもあります。

社内のヘルスリテラシー向上

女性ならではの症状・病気の正しい知識を身に付けられるよう、社内の従業員に向けて情報を発信しています。

例えば、婦人科クリニックの医師が講師をした研修会には、オンライン受講者を含め約200名が参加しました。受講者のほとんどは男性で、研修では「月経の仕組みや月経時に起こる不快症状、ピルの効能など」についての話がありました。

また、Webセミナー「女性のカラダの知識講座」では、「ピルの効能や副作用、月経困難症、子宮内膜症など」についてのことを男女問わず全社員が学べます。

講演会や出張授業を開催

女性ならではの症状・病気について、一般の方に「少しでも理解してもらいたい!」という思いから、医療機関とのつながりを生かして、自治体や学校のニーズに合わせて講演会や出張授業を開催しています。

例えば、あるエリアでは、企業の従業員の方に対して「女性の活躍とヘルスリテラシー」がテーマのセミナーを開催し、講演後には、参加者同士の意見の交換もしました。参加者からは、「これまでのイライラはPMSだったのかもしれないと気付いた」「体調不良のときは気軽に言える環境づくりが大切だと感じた」などの感想が寄せられていました。

また、医療機関と学校をつなぎ、養護教諭に対して産婦人科医師による「思春期教育や月経指導」講演会を開催しました。

このほかにも、商工会で「女性の活躍と月経」をテーマにした講演や、中学生に対して「月経について」の出張授業をするなど、活動の幅を広げています。

「Shift P服薬支援制度」の導入

働く女性が心身ともに健康に働ける職場環境をつくるために、メディパルグループでは女性の従業員のサポート制度を充実させています。

「Shift P服薬支援制度」は、月経困難症などに悩むメディパルグループの女性従業員に婦人科受診の機会を提供し、低用量ピルを安心して服薬できるサポートを行うことで、心身ともに健康的に働ける職場環境をつくるために導入しています。

受診した方からは、「月経時の不調の改善につながった」「仕事のパフォーマンスが上がった」「婦人科をためらいなく受診できるようになった」といった意見が寄せられました。

「Shift P」という名前には“Pill(ピル)”のイメージを変え、“Period cramps(生理痛)” “PMS(月経前症候群)” “PMDD(月経前不快気分障害)”などさまざまな“P”の概念を「悩まないもの」へShiftしたい(変えたい)という思いを込めています。

仕事も家庭も諦めない~ライフステージの変化に応じたキャリアの実現

ウィメンズコーディネーターの取り組みを始めたことで、ウィメンズコーディネーターとして働く女性従業員にも良い影響がありました。

これまで、女性従業員からは「結婚・妊娠・出産・子育てなどでライフステージが変わると、働き続けるのが難しい」という声が挙がっていました。でも環境が変化したからといって、好きな働き方を諦めるのは切ないですよね。実際、ライフステージの変化後も「営業職として働きたい!」と思っている女性従業員は多くいます。

ウィメンズコーディネーターは、ライフステージの変化に応じた働き方で営業職として活躍できる環境があるため、女性のキャリアアップにもつながる働き方であるといえます。

女性がもっと輝く社会を実現したい

「地域の全ライフステージの女性が笑顔で生き生きと生活できる社会の実現」を目指して、女性活躍を後押しする活動を広げているウィメンズコーディネーター。

多くの人へ正しい情報を広められるよう、医療関係者だけでなく、一般の方へのアプローチという初めてのことにもチャレンジしました。今後はウィメンズコーディネーターがハブとなり、自治体や学校、医療機関と連携して、地域に合ったネットワークづくりに取り組んでいきます。

また「地域の全ライフステージの女性が笑顔で生き生きと生活できる社会の実現」を目指すチームとしては、ウィメンズコーディネーター自らも生き生きと活躍していたいもの。ウィメンズコーディネーターは「職場で活躍する女性のロールモデル」として、自らの健康の問題としっかり向き合いながら、今後も女性の健康の問題の解決に少しでも役立てるよう活動を続けていきます。

* 出所:健康経営における女性の健康の取り組みについて(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/josei-kenkou.pdf

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